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『女中たち』 敗残の中に消えぬ紅蓮(矢崎広・碓井将大・多岐川裕美)

「神聖であろうとなかろうと、この女中たちは怪物である、自分のことをあれこれと夢みるときのわたしたちのように。」(ジャン・ジュネ『女中たち』序文、一羽昌子訳)

1942年、書籍の窃盗で服役中だったジャン・ジュネは、刑務所の中で処女詩篇『死刑囚』を編んだ。
先に出所した囚人仲間の植字工に原稿を託し、自費出版で100部余りを印刷した。
時は第二次世界大戦の真っ只中、パリはドイツ軍占領下にあった。
詩集の紙は、ドイツ軍当局が保管していたものを盗んで使ったと言われている。誤植にまみれ、紙質もばらついた、ひどい出来の詩集だった。市場には、ほとんど出回らなかった。
だが、それを詩人ジャン・コクトーが拾い上げる。

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